通勤時間欄の重要性と書き方のポイント
この記事では、教育系ベンチャー企業のCOO兼人事で、人材紹介事業のキャリアアドバイザーを4年間やってきた私が、人事の視点で履歴書の『通勤時間欄』にフォーカスして、書き方や注意点を解説していきます。

はじめに、あなたは履歴書の「通勤時間」をテキトーに書いていませんか?
通勤時間欄は、履歴書の中でもあまり重要視されていないと感じる事があります。
実は、「通勤時間」は書類選考において採用担当者のチェックする重要な項目の一つです。
採用担当者が「通勤時間」から何を読み取り、選考の評価をしているのかも説明しながら履歴書の「通勤時間」欄の書き方について解説していきます。
これから履歴書を作成する方は、紹介しているポイントに沿って「通勤時間欄」の記入をしましょう。
また、なかなか書類選考が通らないという方は、記事を読んで再度履歴書を見直してみてください。
目次
採用担当者は何を確認してるの?
簡単にまとめると、「応募者への負担」や「会社への負担」について、通勤時間から読み取ってチェックしています。
それでは、具体的にご紹介していきます。

毎日通勤できる範囲なのか
毎日出社をする企業では、応募者の体力的な負担を考えます。
ボーダーラインは片道90分程度とされ、長過ぎと懸念される可能性があります。
通勤時間が片道90分を超えると、毎日無理なく通勤できるか、業務に影響が出ないか、など採用担当者は気にかけます。
発生する交通費との検討
一般的に会社負担であり、企業にとっては毎月のコストです。
交通費の面でも距離感や所要時間が短いに越したことはありません。
採用する側としては安く抑えたい部分となります。
この点に注意して書いてみよう
採用担当者が通勤時間を正しく確認できるように3つのポイントに注意して記載しましょう。

片道の最短ルートで書く
・通勤手段は問わず、自宅から会社までの所要時間を書きます。
自宅→自宅最寄り駅→会社最寄り駅→会社
上記のように、自宅から会社に着くまでにかかる全ての時間で計算しましょう。
・時間は実際に通勤する時間帯で経路を検索すると良いでしょう。
注意点として、最短ですが交通費が高くなるような経路は使用しない!
特急などを利用しない通勤経路での時間を記載しましょう。
また、履歴書の仕様によっては記入欄のサイズが小さいものもあるかと思います。
通勤時間欄に記載が難しい場合は、「本人希望記入欄」などに補足として記載しておきましょう。
通勤時間は5分単位で書く
・端数は切り上げるか切り下げよう
例.
実際の通勤時間が42分の場合は→40分
実際の通勤時間が53分の場合は→55分
1時間未満なら0時間と書く
・記入忘れでないことを伝えよう
例.
0時間50分
通勤手段も一緒に書く
・交通手段までしっかり書くことで、丁寧な印象になります
例.
通勤手段(電車(JR○○線)・バス・徒歩)
○時間○○分
通勤手段(バス)
○時間○○分
通勤手段(徒歩・バス)
○時間○○分
・マイカー通勤OKの求人で、車通勤予定の場合は「自家用車」と書いておきましょう。
例.
通勤手段(自家用車)
○時間○○分
こんな時はどう書くの?
こちらでは、引っ越し予定などの変則的な場合の通勤時間欄の書き方を紹介していきます。

選考の合否に関わらず転居する予定がある
転居の予定があることと、転居後の通勤時間を書いておきましょう。
<引っ越しエリアが決まっている場合>
例.
通勤○○分以内のエリアに引っ越しを予定しています。
<新しい住所が決まっている場合>
例.
○○県○○市(新住所を記載)
転居予定○年○月○日
通勤時間0時間○○分
求人に勤務地が複数ある
希望する勤務地の通勤時間を書いておきましょう。
また、希望する勤務地を明記して時間を記載すると丁寧です。
勤務地が未定の場合
配属先や勤務地が未定の場合は、希望する勤務地と同様に通勤時間を書いておきましょう。
採用されたら転居する意思がある
どうしてもこの会社で働きたいなど、現状は自宅から勤務先まで遠いので引っ越しも考えているという方はその気持ちを伝えましょう。
例.
「採用が決まりましたら、通勤時間○○分圏内の場所に転居予定です」
在宅勤務(フルリモート)の場合
在宅勤務の求人に応募した場合でも、通勤時間欄を空白のまま提出することは避けましょう。
会社まで通勤した際の通勤時間を書いておくと丁寧な印象です。
例.
出社した場合の通勤時間です
○時間○○分
まとめ
履歴書作成に関わる通勤時間欄の書き方についてご紹介しました。
この記事を要約すると『通勤時間は自宅から会社までの最短の時間を正確に伝えよう』ということです。

通勤時間欄は、企業が応募者を採用するか判断するうえでも必要な項目のひとつです。
ルートなど十分に確認せずに曖昧な時間を書いたりすると、採用担当者が確認した際に時間のズレが生じて不信感を抱かれるかもしれません。
正確で詳細まで書くことで、応募への誠意を見せる事にも繋がります。
実際に通勤時間の情報で採否が決まることはありませんが、選考中の応募者が多い場合などは他者と比べられる可能性もあります。
履歴書で評価を下げるのは勿体ないので、記入欄のある履歴書を使用する場合は未記入のままでなく、しっかり記入して提出しましょう。
これから始める履歴書作成
履歴書をまだ書いていないという方は、下記の記事で簡単で質の高い履歴書の作成方法を紹介しています。